バリ島3日目。
今日は、特に何をするわけでも無く、ホテル近くのレストランでランチ。
そして、ホテルのプールで時間を過ごした。
たまたま他の宿泊客の子供たちが一緒だったからもう大変。ビート板やらボールがあちこち飛び回る。
いつの間にか、俺と葵は深いところへ飛んで行ってしまったボールを拾う係りになっていた。
まぁ、そこで終わってくれればよかったんだが、今度はあちこちから石を投げ始めた。
「おい、石は沈むから止めろ。」
と、言いたいところだったが、子供だったから許した。
ちなみにこのプール、深さは2メートル以上ある。四方八方から投げ込まれる石を水中で探し、それを笑顔で投げ返すのはなかなかハード。
万が一コンタクトレンズが無くなったら親を呼ぼう。そう決めていた。
そんな俺の苦労なんか知るはずもない彼らは、挙句の果てに
「この石、俺が投げた石じゃねーよ。」「ちゃんと拾えよー。」
と、とんでもない精度を要求し始めた。
俺、今日また一つ勉強になった。
日本も海外も共通、子供は限度を知らない。
まぁ、あそこまで頑張れば、俺が泳げないことはおそらくばれてないだろう。
予想以上に疲れたが、優雅でスマイルなステキな一時。
そして今、プールサイドのテーブルで、ノートパソコンを開き、これを書いている。
今の俺、何かかっこいい。
そうそう、時間は少しさかのぼるが、今日のランチの帰り道に一つの石碑が目に入った。
っていうか、ホテルから50メートルぐらいのところにこの石碑は立っていて、前から知ってたんだけど、今日ふと写真を撮ったんだ。
そして、俺たち以外にもこの石碑の写真を撮っている人はたくさんいた。
その石碑が立っている場所は、5年前この場所にあったクラブでビンラディンがテロを起こした、その跡地。
店の中が爆発する瞬間の映像がよくニュースで流れていたのを思い出した。
日本人の被害者も2人いたんだってな。一昨日、知り合ったバリ人のタバタ君が教えてくれた。
ちなみにこのタバタ君、「田端」では無い。
「お前と同じ名前の駅が日本にあるぞ~」
と、彼に教えてやったが何故か不機嫌そうだった。
そして、俺の知り合いに「田畑」という日本人がいるが、そいつともおそらく関係はない。
彼は、バリ人の「タバタ君」だ。
日本語を話す胡散臭いバリ人だ、と思いながらも1日中一緒に遊んだ。
酒飲んで、ビリヤードして、いや~楽しかったよ。
ちなみにあと2人。バリ人のマンチャンと、ジャカルタ人のルディーも一緒だった。
じゃ、話し、戻すね。
その、テロの被害者だった日本人2人は、俺達と同じ新婚さんだったんだって。
撮った写真を拡大してみたら「SUZUKI」って2人分の名前が彫られてた。
そして日付を確認して、もっと驚いた。
「12 October 2002」
ちょうど5年前の今日だ。
数日前から知っていた石碑にも関わらず、俺達がたまたま今日写真を撮ったのも何かのパワーにそうさせられたのかもしれない。
そんな感じがした。
もうこんな悲惨なことは絶対に起こってはいけない。みんなそんな気持ちで写真を撮ったんだろうか。
今の俺に何が出来るわけでもないが、この事実を忘れてはいけないと心から思った。
今日この日にここにいることを忘れてはいけないと思った。
一生、笑顔でいようと改めて思った。
で、ここまでがさっきプールサイドで書いたやつなんだけど、ちょっと付け足します。
まぁ、その石碑の位置が俺達のホテルから50メートルの場所なわけで、インターネット屋さんに来た今もそこを通ってきたんだよね。
そしたら、式典みたいのやってて、すごい盛り上がってたよ。
言葉が全然分かんないなりに俺も一緒に見てたら、「ピース」とか「フリー」とか「ラブ」って言葉がたくさん出てた。
誰もが望んでいるのに難しいね。
もともとにぎやかな通りではあるけど、今日はみんな思う存分楽しむんだろうな。
旅行者が多くて、いろんな人種がいるこの場所で、一つでも多くの笑顔が生まれればいいね。

